キヤノンの株主総会に行ってきた〜好業績の総会は穏やかで笑いに包まれていた~初参加の感想、お土産の有無も〜

お金のはなし

キヤノンの株主総会に行ってきたので、その模様を綴ります。

キヤノンから株主総会のお知らせが届いた

3月のとある日、定時株主総会招集のお手紙が届きました。

平日開催だったのですが、有給が取れたので、参加することに。

キヤノンは投資初期の時代に購入したもので、愛着のある会社です。

キヤノンの株主総会会場へ

株主総会参加自体、初めてだったので、張り切って、自宅から走って行ってしまいました。

汗だくのまま、総会に出るのは迷惑なので、スーツをカバンに詰めて、最寄り駅の下丸子に。

駅近くにはシャワー、トレーニングセンターがある大田区民プラザを利用することにしました。

環八通りを進むと、看板が見えてきます。

下丸子駅の表示が出てきました。

右折すると、すぐ大田区民プラザが見えます。
簡易的な設備でしたが、トレーニング機材も揃っているようです。
中は、開館直後の9時過ぎということもあり、高齢者の方が何人かトレーニングされてました。元気ですね。

シャワーを浴びて、着替えた後は、キヤノン本社へ向かいます。

下丸子駅では電車が来たのか、次々とお客さんが降りてきます。

向かう先は、ひと方向。まさかと思いましたが、みなさんキヤノンの株主総会に向かう方でした。

キヤノンの雇った警備員も、株主総会の方向を示した看板を持っています。

下丸子駅から歩くこと7分、キヤノン本社に到着です。

大きな看板が。

そういえば、本社まで行ったときに、就活の説明会の時に来たことがあったのを思い出しました。

社員の方がお出迎えされてます。

会場について

壮年高齢者の方が、89割です。
受付で議決権行使書と引き換えに、出席票のホルダーをもらい、進むと、ホワイエに。

ホール前では、キヤノンを訪れた著名人の紹介が写真と共にありました。

昭和天皇、サッチャー首相、ビルゲイツ、hp社長会場の大ホールに到着です。

スクリーンでは、キヤノンのカメラの映像を使った天龍寺の紹介がやっていました。

10時からの開始に合わせ、人がぞくぞくと入ってきます。

総会について

御手洗会長ご登場

御手洗会長が議長であり、挨拶から始まりました。

よくテレビや雑誌で見るので、「御手洗さんだー!」とミーハーな気持ちで見ていました。

最初に、事務局から、今回の総会が議決数などの定足数を満たしている旨の説明がありました。

次に、監査役が答弁席に立ち、特段指摘無しの報告。

そしてスクリーンを使って、決議事項の議案の説明がされます。

決算について

四期ぶりの増収増益を果たした。日経平均より良いパフォーマンスを達成。株主配当は、記念配当も含めて、過去最高の160

部門別の主な発表は、

  • オフィスビジネスユニットでは、中小企業向けのイメージランナーアドバンストシー3500が好調。
  • メディカルシステムビジネスユニットは、今期から、新設。東芝メディカルシステムズを買収し、立ち上げた。
  • 産業機器その他ビジネスユニット では、半導体製造露光装置、好調。東芝メモリの四日市工場に納入された。

など。 (有機ELディスプレイ製造装置も好調(有機EL装置を作ってることを初めて知りました))

今後の方針について

  • 経営計画の中で、いよいよフェーズ5に入る。
  • 売上高、5兆円を目指す。
  • 自動化、内製化に取り込み、コストダウンを図り、キャッシュを生み出す。

質疑応答開始

10:40に、報告事項に対する質問が開始しました。

座席ブロック番号115にそれぞれ、キヤノンのスタッフの方がいて、質問をしたい人が挙手して、御手洗会長が、ブロック番号を読み上げ、その中の「どういう人」という形で当てていきます。

質問者へのお願いとしては、

・要点を簡潔に。
・一人一問(質問を大勢の方にしてもらいたいので)

が伝えられました。

書き間違い、聞き取り間違いがあるかもしれませんが、以下のようなやり取りが進められました。

売上原価の社内目標45パーセントとあるが、現在は、単体では69パーセント、目標を達成するタイミングは、いつか。

 

 

現行事業、カメラ、プリンター、複写機。これらは、内製化とかを含めて、50パーセントを切っている。
まず現行事業の45パーセントを達成。買収した事業については、原価率が高いので、これをキヤノン流の内製化、自動化をあてはめ、原価率を下げていく。4,5年かかるだろう。
自動化し、人件費を減らし、設備投資や、現在外注が多いソフト開発事業の自社製品化を進め、目標を達成していきたい。
何年かかるとははっきり言えないが、このような確立した手法で、実行していきたい。

 

 

御手洗さんは、いつ、CEOを交代するのか。

 

 

その時は記者会見を開き、何万人といる全世界の従業員へも含めて、メッセージを発する。株主総会で発表することは無いので、お答えすることはできない

(会場は笑いに包まれる)

 

 

お土産はありません、ということが今回の株主総会の事前資料の中に記載されていたが、書く必要があるのか。
また、キャノンのパンフレットに、東芝メディカルシステムズのロゴが入った写真があるが、トリミングで消すなどしてほしいと私は思うが、どう思うか。

 

次回のパンフレットでは、東芝メディカルシステムズのロゴは消したい。

(会場は笑いに包まれる)

 

 

 

キヤノンのDカメラがネットだと30万円以上で販売されている。私は個人事業主なので、30万円以下だと青色申告で一括で可能なので、都合が良いので、どうか。

(会場は笑いに包まれる)

 

 

 

(笑顔で)製造と販売会社が分離している。公取法で製造部門が販売会社に指導することは禁止されているので、指導することはできない。

 

 

株主優待で、カメラの修理の優待券などは、どうか。

 

 

販売、サービスについても、販売会社と同様に、指導することはできないが、こういう意見があったことは伝えておく。

 

 

自社株買いについては、あまり株主還元になっていない気がする。その分、株主還元に充てるのはどうか。

 

 

現在の発行株式は、13億超。2億円分の自社株買いしている。その分、自社株の流通量が減って、配当の対象の株式を少なくすることによって、増配にあてられる。これは、380億の削減になる。
また、日本では、自社株買いは、あまり馴染みのない方法であるが、アメリカでは、一般的。エクソンモービルの自社株の割合が50パーセント近い。IBM50パーセント以上と、世界のエクセレントカンパニーはこの位の割合。
ちなみに、他の日本企業と比べると、キヤノンの配当性向は、74パーセントでかなり高い方。

 

 

利益剰余金、つまり内部留保は、多いのではないか。その分、配当金に回するのはどうか。

 

 

内部留保というのは、資産をどういう資本で持ってるかを示すに過ぎず、現金で持っているわけでは無い。
最近、剰余金、内部留保についての誤った考え方が広まっているが、簿記を知らない人の発言に思える。(少し強い口調で)
剰余金が多いのは、自己資本率が高いことにつながり、会社の基礎にあたる。それを利用して、他者を買収したり、といった原資になる。
剰余金のもう1つの機能は、2016年度は、1500億の利益だったが、配当は、1600億。その時は、100億円を取り崩して、減配を免れた。そういう緊急でのお金でもあり得る。

 

 

10年来、株を持っているが、会社が頑張って配当を維持してくれていることを株主は忘れがちなので、配当性向の目標などを明記してほしい。
また、キャノンのカレンダーの写真については、最近よくないのでは。(笑いながら)

 

 

貴重なご意見として承っておく。

 

 

取締役に、女性が少ないのは、入社当時の社会状況から仕方がないと思うが、今後、特別の策などあるか?

 

 

女性男性の区別は、全くなく、実力主義の会社である。今日の総会でも、女性の役員は出席しており、東南アジア、アメリカの担当をしている。
キヤノンは、女性だから、という女性ありきではなく、実力主義を貫いている。これからどんどん増えてくるのではないか。
(会場から拍手が起きる)

 

 

東芝メディカルシステムズを買収したが、内視鏡分野の参入は、考えているか。
有機ディスプレイの製造方法は、最近、割安とされるLED方法を他社が始めたというニュースを聞いたが、どうか。キャノンの真空同着法は、どうするか。

 

東芝メディカルシステムズを買収する前は、参入しないと考えていた。

 

 

メディカルシステムズの担当者から回答:

メディカルシステムズはOEMで、内視鏡を作製している。
今後の立案はあるが、今日現在、お伝えできることは、無い。
前身の東芝の時代には、内視鏡に参入したことがあるが、撤退している。レッドオーシャンの市場でもあるため、今日現在は、そういった策は持っていない。

 

産業機器担当の担当者から回答:

スマートフォンなど、パネルの大きさによって、変わってくる。現行の真空同着法式も、まだまだ改善の余地があるので、頑張っていきたい。将来の方式については、言うことはできないが、様々なアプリケーションを考えている。

 

 

 

財務戦略については、営業費用の項目について、もう少し、詳しく教えてほしい。

 

 

営業利益は、300億の減損が入っている。
営業経費を40パーセントとするために、考えてる。原価45パーセントを狙っているのは、そういうこと。

 

 

金融庁からの業務改善命令が出た新日本監査法人を変えることについては、考えているか。

 

監査役から回答:

新日本監査法人ありきで、考えているわけでは無い。
監査のフォーマットがあり、それに基づいて、行なっている。
毎年、適正に行われるか、方針などのヒアリングも行っている。

 

御手洗会長のキヤノンの将来像について、教えてほしい。

 

 

世の中の変化に適切に対応できる会社を作り上げたい。
コングロマリット方式で会社を大きくしようとは、思っていない。
監視カメラなど従来はなかったが、キヤノンのカメラ技術と合うので、選択した。
東芝メディカルシステムズの売却も、キャノンの創業者の一人に医者がいたため、医療の文化はあったので、売却のニュースを見た時に、すぐさまアクションを取った。

 

キャノンの製品の中で、プリンターのインクは、なぜあんなに高いか?
御手洗会長の前でこうした発言をする機会が与えられるのはありがたい。もう少し安くしてみるのはいかがか。

 

 

先ほど申し上げたとおり、製造、販売の分離、があるから言えないが、11枚のプリント代からすると、そんなに高くは無いのでは。

(会場は笑いに包まれる)

 

プロジェクト事業担当の回答:

 

開発費がかかっており、それらを回収するためには現在の価格を設定せざるを得ないが、インクタンクの種類を作り、様々なニーズに応じた商品を作っていきたい。大型インクタンクの開発はその一例であり、これから日本でも進めていきたい。

(拍手が起きる)

株主総会に初めて出席してみて

午後は会社に行かなければならなかったので、中座しました。

時間は1140分だったので、質疑開始から1時間いたことになりますが、あっという間でした。

よく荒れる株主総会というのをドラマや小説などで見ますが、今回はいたって平和。

これは、決算が良く、配当も過去最高の金額だったことが大きいのでしょう。

ただ、それ以外にも、あの有名な御手洗会長に質問できる、という気持ちで浮き浮きしながら質問している人が多いのが印象的でした。
(最初に、一人一問との案内がありましたが、だいたい皆さん、2問はしています)

また、会社が株主総会を開くにあたって、社員の方のおもてなしも素晴らしかったです。

滞りなく進めるための受付、席への誘導、質問者への当て方などどれも、十分な人員と本当に丁寧な案内など、相当のコストをかけているなど、参加してみて初めて、裏方の方々の苦労も良く分かりました。

社員の方に、社内の敷地の桜について質問をしている高齢の方もいて、こうした方々にとっては、株主総会は楽しい楽しい行事になっているんですね。
(裕福そうな方が多かったので、株価が下がっても、悠悠自適生活は変わらなさそうでした)

30代の私も楽しいのだから、時間に余裕のある高齢者の方々にとっては、社員の方に丁重にお出迎えをしてもらい、有名人に質問でき)、社員の方に自由に質問できる、ワンダーランドの世界でしょう。

キヤノンの株主総会のお土産について

お土産も会社によってはもらうことができますが、キヤノンの株主総会ではお土産はありませんでした

参考:配当金について

 

https://kaburera2011.net/post-2120/

 

ひとこと

参加してみて大満足!

平日なので厳しいですが、他の株主総会にもチャンスがあれば行ってみたいです。

 

キヤノンの投資実績はこちらの記事にまとめています。

 

キヤノンの投資実績~配当利回り、配当金履歴紹介~
我が家の保有している株について紹介するコーナー。今回は日本企業のキヤノンです。キヤノンについて創業は戦前の1937年。戦前に小型写真機の開発から始まり、カメラメーカーとしての地位を確立し、事務機器、複写機にも参入し、成長を遂げる。現在では、